首都圏における三重の情報発信拠点である「三重テラス」において、「東京×三重 働く女性のネットワーク交流会in三重テラス」を開催。2016年・2017年のアワードのファイナリストらが、今回は東京で大躍進。三重のPR隊としての役割も担いつつ、働く女性のロールモデルとして首都圏のさまざまな方々との交流を深めた。
※スマホの方は横スクロールして表をご覧ください。
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氏名 |
プレゼンテーションタイトル |
ジャンル |
1 |
垣本 美和さん |
中途採用から会社初の女性管理職へ |
リーダー |
2 |
池田 奈桜さん |
若きリーダーが目指す「社員へのおもてなし」 |
リーダー |
3 |
梶浦 明日香さん |
三重の日本の伝統工芸を受け継ぐ |
イノベーター |
4 |
西井 勢津子さん |
都市と農村をつなぐつなぎ手へ |
イノベーター |
5 |
森永 のり子さん |
100年後を見据えた真珠の陸上養殖 |
イノベーター |
6 |
井上 早織さん |
都会の主婦が田舎で農業×福祉×観光に挑戦 |
移住 |
7 |
山田 ロサリオさん |
(女性×外国人×高齢者)が楽しむ人生 |
移住 |
8 |
猪野 由里さん |
生き辛い人にもやさしい環境を |
起業家 |
9 |
富田 裕美さん |
農業経験0(ゼロ) から観光農園園長へ |
起業家 |
10 |
伊藤 理恵さん |
子育てと仕事をシェアするnico*labワーク |
子育て支援 |
11 |
木﨑 芙美さん |
産んで働ける!子育てトータルサポート |
子育て支援 |
2016年・2017年に三重県で開催された「チャレンジャーズ・アワード」等においてファイナリストに選出された11名が、「みえの働く女性のロールモデル」として、それぞれ「リーダー」「イノベーター」「移住」「起業家」「子育て支援」のジャンルに分かれ、ショートプレゼンテーションを行った。
2016年のファイナリストはアワードから約1年半が経過。更なる事業の拡大や新規事業の展開などを経て、新たな思いや課題が詰まったプレゼンテーションは、さすがの貫禄。参加者やゲストだけではなく2017年のプレゼンターも熱心に聞き入った。
2017年のファイナリストも、5か月前のアワードから、更に進化した自身の取組や課題・目標について、それぞれに趣向を凝らしたプレゼンテーションを行い、会場の参加者を惹きつけた。今回体調不良によりやむなく欠席された「みえモデル賞」受賞の垣本美和さんは、アワード当日のプレゼンテーション動画での出演となった。
参加者との距離が近く、時おり笑いも起こるなど、終始和やかな雰囲気の中、ショートプレゼンは進行した。
三重テラスクリエイティブディレクター・ファッションジャーナリスト 生駒 芳子さん
女性の大活躍推進三重県会議 共同代表 齋藤 彰一さん
グループディスカッションでは「リーダー」「イノベーター」「移住」「起業家」「子育て支援」の5つのグループに分かれ、10名のプレゼンターも加わり、「自分らしい生き方・働き方」についてディスカッションを行った。ゲストの生駒 芳子さん、齋藤 彰一さんも各テーブルを周りながらご参加いただいた。
その後、各テーブルからディスカッションの内容を発表いただき、最後にゲストから講評をいただいた。
好きな仕事だとしても、プライベートとのバランスや体調管理の問題、都市でも地方でも人手不足の問題などがある。これらは自分一人の問題ではなく、リーダーは一緒に働く同僚・後輩の環境を改善していかなくてはならない。優れたリーダーにはビジョンがある。そんな魅力的なリーダーのもとには人が集まり、ファンができる。ファンを増やしていくためには、発信力・行動力が大事である。
元々なかったものを作っていく・変えていく。変えていくためには既存の枠組みやしがらみなどを変えていかなくてはならない。その点女性は、結婚や出産など人生の中で変化が起こりやすく、ライフイベントに合わせ生き方を変えていくことが求められるため、柔軟である。個人の事業家であれば風穴を開けていくことは容易であるが、それを文化として根付かせていくためには、組織やお母さん方、後継者などが集う場所を作っていけば良いのではないか。
「職場でストレスがたまる」、「心に余裕が持てない」、「自分をみつめなおし、人と関わり人生を楽しみたいと思うも、情報や時間が足りない」などの働く上での悩み。これらの問題を解決していくには、自分が何を望んでいるのか自分で考える時間を作り、自分で選んでいくことが大切である。ストレスを感じたらすぐに解消できるようストレス解消法を作ることも重要である。
女性の生き方・働き方に関する課題の共通のキーワードは、「子育て・介護との両立」。女性が働きやすい環境となるためには、社会や会社の仕組みや周りの理解にも課題が多い。介護についても、介護する人が足りておらず、社会全体での仕組みづくりが必要である。孫を育てるために離職するケースもあり、子育て経験がある高齢者が孫世代の子供たちを預かるビジネスも可能性があるのではないか。
子育てについての情報が紙媒体やSNS、インターネットで配信されているが、SNSやネットを使わない人や、子育てで忙しく時間がない人もおり、万全ではない。ママ同士や民間の動きなどが充実すると情報が広がるかもしれない。
また、子育てと仕事のバランスについては、出産前から不安に思う女性も少なくないが、産まれる前から考えていても現実とは合わないことも多い。自分の考え方や得意なことを活かすことも大切。母親が働く姿が、周りの人の変化にもつながる。社会を見せる役割を母が担うことにもなる。
■斎藤 彰一さん(女性の大活躍推進三重県会議 共同代表)
三重県は女性活躍推進の先進県であり、今回のプレゼンテーションも素晴らしく、個々の成長が感じられた。女性が活躍するポイントは(1)企業のケースではトップダウンとボトムアップの掛け算(2)草の根で頑張っている女性のみなさんに光を当てること(3)働く女性の輪を広げること の3つである。まさに今日のイベントは働く女性の輪を広げる大きなチャンスであり、こういったイベントを今後も定例的に開催していくべきである。
■生駒 芳子さん(ファッションジャーナリスト・三重テラスクリエイティブディレクター)
『女子力×三重力』を感じ大きな刺激を受けた。具体的な「女子力」として以下の5つを感じた。(1)直観力・インスピレーションが素晴らしい、(2)挑戦力チャレンジ力・挑戦する力を持っている、(3)自由自在でフレキシブルである、(4)決断力があり男前な女性が多い、(5)社会貢献したいという想いが強い。
「女子力」の高い三重の方々にスポットが当たることにより、移住はもとよりこういったリーダーの下で働きたいという人が増えていくのではないか。
「三重力」としては以下の5つを感じた。(1)スローライフの実現、(2)地域とのつながり、(3)伝統工芸・パール、(4)ダイバーシティ、(5)子育て支援等の課題解決力。
三重の中には多くのヒントがあり答えがあると感じた。
ショートプレゼンテーションとグループディスカッションを終え、グループ以外の方とも話していただく交流タイムを設けた。移住相談コーナーや三重県産のお茶菓子も用意し、和やかな雰囲気の中、活発な交流が行われた。